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南 龍太郎; 小林 則幸*; 坂本 慶司; 春日井 敦; 高橋 幸司; 今井 剛
JAERI-Research 2004-006, 17 Pages, 2004/03
ITER用大電力ジャイロトロンの秒レベルの長パルス運転時には、5A/sの電子ビーム電流の減少が生じ、正常な発振条件のミスマッチに起因する発振モードの移行のため、パルス幅が制限された。この電流減少の物理機構について検討し、その改善のための方法について報告する。電子ビーム電流の定量的な評価は、電子銃部陰極における熱移動のモデルを考え、パワーバランス方程式を解くことにより行い、このモデルが、実験結果をよく説明できることを明らかにした。また、ジャイロトロンの安定高性能な運転を維持するために、ショット中に電子銃部のヒーター電圧を上げ、電子ビーム電流を補償する実験を行った。これにより、電子ビーム電流の減少が抑制され、連続運転に向けた発振の安定化への見通しが得られた。
牛草 健吉
核融合研究, 66(6), p.663 - 681, 1991/12
トカマクの定常化研究の観点から、非誘導電流駆動研究の現状をまとめた。現在までの非誘導電流駆動実験の進展、達成領域等を簡単にまとめ、特に最も研究が進んでいる低域混成波電流駆動実験から今後の炉心プラズマ定常化研究における問題点、課題点を示し、それらに関する現在の研究結果をまとめた。最後に今後予定されている定常化研究を示し、我が国が今後ともトカマクの定常化研究において世界のレーダーシップを発揮する必要があると強調した。
鎌田 裕; 細金 延幸; 芳野 隆治; 平山 俊雄; 常松 俊秀
Nuclear Fusion, 31(10), p.1827 - 1833, 1991/00
被引用回数:32 パーセンタイル:74.56(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクの密度限界が、周辺密度上限であることを示す。対象としたプラズマは、JT-60のリミター放電であり、ペレット入射及びガスパフ時の比較を基に、周辺パワーバランスで、密度上限が説明出来、この時、周辺での有効電荷数、電子温度、電子密度、加熱入力パワーが、現象を記述する主要パラメーターであることを明らかにした。
西谷 健夫
JAERI-M 90-087, 182 Pages, 1990/06
プラズマの磁場閉じ込めにおいて、不純物の蓄積とそれに伴う放射損失は、核融合炉級のプラズマを得る上で、解決すべき重要な問題の一つである。JT-60プラズマの放射損失を調べるためにポロメータ測定装置と関連する計測装置の研究開発を行なった。これらの計測装置を使用し、3通りの磁場配位(リミター、外側ダイバータ、下側ダイバータ)と2通りの第一壁材(TiC被覆モリブデン、炭素)のプラズマについて放射損失と巨視的パワーバランスを統一的に調べた。また、プラズマ周辺部(ダイバータも含む)に放射損失が局在する現象であるMARFEとIDCについてその放射損失的特徴を調べた。
西谷 健夫; 伊丹 潔; 永島 圭介; 辻 俊二; 細金 延幸; 吉田 英俊; 安東 俊郎; 久保 博孝; 竹内 浩
Nuclear Fusion, 30(6), p.1095 - 1105, 1990/06
被引用回数:16 パーセンタイル:53.11(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60の3つの磁場配位(外側ダイバータ、下側ダイバータおよびリミター)と2種類の第一壁材(TiC被覆モリブデン、炭素)の放電における放射損失と巨視的なパワーバランスを調べた。TiC被覆モリブデン壁の外側ダイバータ放電では、入射パワーの約90%がダイバータ部へ導かれ、主プラズマの放射損失が約10%というきれいなプラズマを達成した。一方炭素壁では、配位にかかわらず主プラズマの放射損失が入力パワーの20~25%になっている。
中村 博雄; 安東 俊郎; 吉田 英俊; 新倉 節夫*; 西谷 健夫; 永島 圭介
JAERI-M 87-167, 29 Pages, 1987/10
JT-60のジュール加熱およびNBI実験におけるダイバータ特性について述べた。NBI実験でのパワーバランス測定によれば、全加熱パワーの5~10%が主プラズマからの輻射損失である。ダイバータ室の輻射損失は、約15%である。また、ダイバータ板への熱負荷は、電子密度が610mの時、全加熱パワーの50%である。ダイバータ板への熱負荷の半値幅は、1cm以下である。ダイバータ室および主プラズマ回りの中性粒子圧力は、電子密度の2乗に比例して増加する。また、ダイバータ室とプラズマ回りの比である圧縮比は、45である。
木村 晴行
JAERI-M 8890, 124 Pages, 1980/06
ダイバーター付きトカマクDIVAに於けるオーム加熱時及び高周波加熱時の周辺(スクレープ・オフ層)プラズマを含めたパワーバランスについて述べる。まず周辺プラズマの計測方法について述べ、オーム加熱の場合にこれ等をダイバー夕ープラズマに適用し、得られた測定結果から通常のトカマクの周辺プラズマの性質を明らかにする。次に周辺プラズマの比例則を周辺プラズマを含めたパワーバランスの考察から導く。壁への熱流束及び荷電交換損失を含めた全放射損失の測定により全体のパワーバランスを明らかにする。最後に高周波加熱(ICRF)の場合のパワーバランスについて述べる。まず2-イオン・ハイブリッド領域でのICRF加熱の最適条件を明らかにする。次いで最適な加熱条件に対して周辺プラズマを含めたパワーバランスを考察する。高周波パワーの径方向分布、各成分粒子への加熱パワーの比率及び加熱時のイオンの輸送をパワーバランスの観点から明らかにする。
東稔 達三
JAERI-M 7769, 68 Pages, 1978/07
この報告書は、D-T融合反応の反応率係数、高エネルギーで入射された重水素及びD-T反応で生じた3.52MeVアルファ粒子の減速過程、そしてトカマク炉のパワーバランスについて述べたものである。内容は主として原研の核融合実験炉(JXFR)の第1次予備設計の段階で得られたものである。付録に、このために開発した数値解析プログラム「BALTOK」のマニュアルを与えている。
東稔 達三; 大和 春海*
JAERI-M 6453, 40 Pages, 1976/03
現在炉設計研究室で設計が進められている、核融合実験炉のプラズマ中のパワーバランスの予備検討を行なった。50MW以下の入射パワーで10MW程度の出力を目標とする設計条件を満すプラズマパラメータの変域を示す。比例則の不確かさが及ぼす影響についても検討し、自己点火の可能性について議論している。